新型コロナウイルス 獲得免疫作戦は功を奏するか?(後編)
みなさんこんにちは。ゆみぃです。
今日は、昨日の続きで新型コロナウィルスについてお話しようと思いますが、
昨日の前編を読んでいない方はそちらから読んでくださいね。
世界中でパンデミック(感染爆発・世界的大流行)を起こしている
新型コロナウィルスですが、各国によって対応も変わってきています。
大きく違う点は、ウイルスを防ぐのか?それとも受け止めるのか?
各国の対応はそれぞれ違うのですが、大きく分けるとこの二つになると思います。
ウイルスを防ぐ
この対応をとっている国の方が多いと思いますが、
日本もこちらの対応をとっていますね。
感染者を最小限にする。
なるべくかからないように、ロックダウンしたり、
三蜜を避けたりして、ウイルスに触れないようにして
感染者を出さないようにするのです。
メリットとしては、感染者が少ないので、死者も少ない。
最小限の犠牲で済む。
デメリットとしては、経済的な損失が大きい。
第二波、第三波にも同じことをしなければならないので、
経済的に持つかどうか不安が大きい。
それに比べて、もう一つの対策方法が
受け止める
これは、集団的に獲得免疫を使って、ウイルスが来ても大丈夫な体を作ろう!
という作戦です。
一度かかったウイルスや細菌は、体が覚えていて
もうかからないor かかっても非常に弱い症状しかでない
という特性を使ったものです。
ウイルスや細菌が体に入ると、体の中で抗体というものが作られます。
すると、また同じものが侵入して来た時には
その抗体があるので、戦い方を覚えていて
体が有利に戦えるというわけです。
はしかに罹った人は、二度とはしかに罹らないのと同じことです。
(厳密には少し違いますが)
この獲得免疫作戦のメリットは、第二波、第三波を怯えなくてもよい。
経済活動を止めなくてもよいこと。
しかし、デメリットとしては、
多くの人が感染し、医療崩壊する危険性がある。
死者が多く出る。ということ。
多くのお年寄りを抱える日本での実施は難しいのもうなずけます。
この対策をしている国は、北欧のスウェーデンが有名ですが、
多くのヨーロッパでロックダウンしている状況の中、
学校もレストランも娯楽施設も普通に開いていて、
移動制限もなく自由に生活しています。
ヨーロッパの富裕層がスウェーデンで自由を楽しむ姿も見られます。
この獲得免疫作戦は世界でも注目を浴びていて、
今後の動向が見守られています。
しかし、現段階では死亡率が10%越え、多くの死者を出していて、
発祥地である武漢や、大流行しているといわれているアメリカなどの2倍近く、
日本の10倍近くにもなっており、
このまま集団免疫をつけるまでには相当の死者を出すだろう
とも予想されています。
次に問題なのは、
この獲得した免疫がどのくらい続くか?ということです。
免疫を獲得して、もう二度とその病気にかからなくなるというタイプの免疫を、
終生免疫と呼びます。
はしかや、風疹など こどもの頃にかかる病気に多いです。
しかし、一度かかっても、何度も何度もかかるものもあります。
インフルエンザなどがそうですね。
ですから、ワクチンを打ってもかかることもあるし、
同じ年に二回かかることもあるのです。
ではこのタイプでは、免疫ができないのでしょうか?
いえ、このタイプでも抗体は出来ます。
ではなぜ何度もかかるのでしょうか?
理由のひとつは、ウイルスが変異し続けているので、
免疫を作ってもうまく作動しないということ。
ふたつめは、抗体が弱くなっていってしまうことです。
(新型ではない)コロナウイルスは、昨日お話したとおり
普通の風邪を起こすウイルスです。
そして、何度も風邪をひいているということは、
コロナウイルスは終生免疫を作りません。
そう考えると、新型コロナウィルスも抗体を作ること
まではわかっていますが、この抗体が終生免疫にはならないのではないか?
という懸念が出てきます。
新型コロナウィルスに対する対策は、いろいろ考えられたうえで
一番良い方法をとっているのだと思われますが、
どちらの方法でも一長一短あるようですね。
一刻も早い収束をと願いながら、今日はここまで。
長くなってしまいましたね。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。